みなさんこんにちは。
アンティークコレクター、Mr.Mizushinaです。
寒さ厳しくなって行く世界経済とは逆に、
日増しに暖かくなりすっかり桜も満開の季節になりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか？
さて今日は私の好きなコインを何枚か紹介させていただきます。
さっそくですが、まず１枚目
｢610-641年 ビザンチン帝国 ヘラクレイオス ソリダス金貨｣
このコインは１番最初に手に入れたコインで、私の人生を変えたと言っても過言では無い１枚なのです。
｢え、これ１４００年も前に作られたの？｣ 独特のアニメタッチなその表情に一目惚れでした。
ソリダス金貨（ソリドゥス金貨 Solidus）は、ローマ皇帝コンスタンティヌス1世（在位：306年 – 337年）の時代よりローマ帝国・東ローマ帝国で鋳造された金貨の総称で東ローマ帝国では「ノミスマ」と呼ばれていました。
11世紀頃まで高純度の金を維持し、「中世のドル」として東ローマ帝国の内外で流通していました。
ヘラクレイオスまたはヘラクレイオス1世 (575年頃 – 641年2月11日）は、東ローマ帝国中期の皇帝（在位：610年 – 641年）。
ヘラクレイオス朝の開祖。
ちなみにこの頃、我が国は飛鳥時代で推古天皇が治めていました。
貨幣は存在しておらずまだ物々交換をしていた時代です。
そして隣にいる小さいのはヘラクレイオスの長男コンスタンティノス3世（612年5月3日 – 641年5月24日）。
東ローマ帝国ヘラクレイオス王朝の第2代皇帝（在位641年）です。
古代ローマ時代に使われていたアウレウス金貨と比較すると現存数も多いことから比較的入手しやすい分、
非常に割安感の強い金貨だと思います。
私が初めて目にした時思ったことは、まだコインに関して知識が全く無いながらも｢千年以上も昔の金貨がこんなに安く買えるんだ。｣と
ビックリしたことを覚えています。
古代コインに興味のある方や集め始めて間もない初心者の方に特にお勧めしたいコインです。
嵌る事間違いなし！
2枚目は
｢1923年 ダンツィヒ ２５グルデン金貨｣
自由都市ダンツィヒは現在のグダニスク（ドイツ名ダンツィヒ）に、
①ポーランド（お よびプロイセン連合）時代 ②ナポレオン時代 ③両大戦間期の3度にわたり存在した都市国家です。
このコインが発行されたのは1920年 – 1939年の19年間続いた両大戦間期で、裏も表もとにかくデザインが秀逸！
表には海の神ネプチューン(正確にはネプトゥーヌス)像が描かれています。
グダニスクのロング マーケットにはこれと同じ像が建っている”Fontanna Neptuna”と言う有名な噴水があります。
ネプチューンのアイコン的な武器で威力の象徴である三叉の矛（トライデント）はイタリアの名門マセラティのロゴにも使われています。
そして裏には国章と｢Freie Stadt Danzig =自由都市ダンツィヒ｣の文字。
字体も大変美しいです！
製造年が1923と1930の2年間しかなく発行枚数がそれぞれ1,000枚と4,000枚。
1923に限ってはその内200枚がプルーフでの発行になっており抜群の希少価値があります。
私がコインを選ぶ上で抑えておくべき3つのポイント
｢希少性｣ ｢状態｣ ｢デザイン｣
これらの条件を完全に満たしている状態良好なプルーフ貨は大変優秀な資産になります。
3枚目は
｢紀元前3世紀 古代エジプト プトレマイオス朝 アルシノエ2世 オクトドラクマ金貨｣
プトレマイオス朝は、古代エジプトのマケドニア系王朝（紀元前306年 – 紀元前30年）で、
アレクサンドロス3世（アレキサンダー大王）の死後、部下であったプトレマイオス（マケドニア出身のマケドニア人）が創始しました。
アルシノエ2世（紀元前316年 – 紀元前270年7月から紀元前260年没）は、
プトレマイオス朝エジプトの女王でリュシマコス王との結婚によりその妻として トラキア、小アジア、マケドニアの女王となり
後に弟であり夫ともなったプトレマイオス2世とともにエジプトを治めました。
テトラドラクマの2倍の貨幣価値のあったこのオクトドラクマ＝8ドラクマは古代コインの中では最大級の金貨で、ズッシリとした重みと存在感が抜群の1枚です。
表にはアルシノエ2世肖像、裏にはギリシア神話に起源をもつコルヌ・コピア（コルヌー・コピアイ）が描かれています。
コルヌ・コピア=｢豊穣の角｣とは食べ物と豊かさの象徴で、一般的に花と果物に満たされた角の図柄で表されま す。
こちらは非常に現存数が少なく希少性が高く人気もありますので値は張りますが25グルデン同様、状態良好なものは大変優秀な資産になります。
以上今回は3枚のコインを紹介しましたが他にもまだまだ沢山ございますのでそれはまたの機会に。
