ダカット金貨

都市景観コイン -ニュルンベルク編-

イタリア

2016.11.21

 

みなさんこんにちは!
アンティークコインTV編集長Kuranagaです。

今日は数ある都市景観コインの中から、
「ローマ皇帝が愛した都市」ドイツ・ニュルンベルクのコインを
バッティさんが記事を書かれていたレオポルド一世から、親子三代に渡ってご紹介

みなさん、ドイツのニュルンベルクと言われてどんな街かイメージできますか??

車好きな人は、「ニュルブルクリンク」!!
超難関サーキット場がある都市です(*´з`)

ニュルブルクリンク

また、サッカー日本代表の長谷部選手が、
2013年に所属していたFCニュルンベルクというチームの本拠地です。

FCニュルンベルク

歴史的には帝国自由都市とも言われ、
皇帝の指示のもと商業・工業・金融業などが栄え、
歴代の皇帝や芸術家などが好んで住んでいました。

この帝国自由都市にはいくつかの特権があり、
その特権の1つとして独自の貨幣を発行できるというのがあります。

更にそのコイン意匠に関して「必ず皇帝の肖像と帝国の紋章を使用する」という制限が解除され、
コインに都市景観のデザインを採用するという、自のコインが誕生したのですね。

非常に興味深いです(´◉◞౪◟◉)

当時の都市景観を、コインを通じで感じることができるのも「ロマン」ですね!


■ 1698年発行 レオポルト1世 6ダカット金貨

ダカット金貨

レオポルト1世は47年もの間、ローマ皇帝に即位していた人物で、
即位していた期間が長い分、数々のコインが発行されました。
よく見かける四角いラムダカットもこの時代(゚∀゚)

学問と芸術を愛する皇帝で、非常に穏やかな性格だったと言われている彼ですが、

平和主義者だったのですが、
皮肉にもローマ皇帝に即位している間のほとんどは戦争中でした。。

作曲を行っており、文化人として名を馳せる一面も持ち合わせていました。
イタリアが好きで宮廷内ではイタリア語を使い、宮廷の作曲家もイタリア人だったそうです。

コインに描かれている都市景観は「繁栄する城壁都市」を意味しています。

都市景観の上には神様を表現する「エホバ」という文字が刻印され、
都市を繁栄させ、祝福を与えるという願いが込められています。

また、裏面には剣と盾を持った精霊と平和の象徴となる像が描かれており、
当時の時代背景を表したコインになっております。

非常に、レオポルト1世の思いを感じる事が出来る一枚です♪

カタログ情報
6ダカット金貨は1698年のみ発行された記念金貨で、
発行枚数と現存枚数は共に不明です(; ・`д・´)


■ 1711年発行 カール6世 2ターラー銀貨

2ターラー 銀貨 2ターラー 銀貨

カール6世はレオポルト1世の息子でローマ皇帝でありながら、
ハンガリー王とボヘミア王という3つの顔を持つ人物で、音楽や芸術を愛する文化人でした。

また、晩年は当時ウィーンへ留学に来ていたロレーヌ公子フランツを大変溺愛し、
彼は娘のマリアテレジアと結婚し、後の皇帝フランツ一世となります。

このコインはカール6世がローマ皇帝に即位した1711年に発行されたコインです。

都市景観コインはいくつもありますが、
描かれている人物の歴史に紐づく年代のコインというのは「ロマン」がありますね♪

冠を被った鷹が空から都市を守っているようなデザインで描かれています。
都市景観とのデザインのバランスが秀逸で、とてもデザインが美しいコインの1枚です。


■ 1745年発行 フランツ1世 6ダカット金貨

1745フランツ一世

カール6世に実の息子のように愛されローマ皇帝になりました。
マリーアントワネットのお父さんで、子供の数はマリーアントワネットを含めて16人もいたそうです。
(女5人・男11人)

このコインは1745年発行ですが、上で紹介したカール6世のコインと同様
フランツ1世がローマ皇帝に即位した年のコインです。

ローマ皇帝が即位した年の都市景観コインだけを集めるのもなんだか楽しそうですね♪

いかがでしたか。

時代を象徴したコインはそれぞれに歴史があります!!

発行枚数や残存枚数が少なく希少価値の高いコインも魅力はありますが、
コレクションとして、ローマ皇帝が即位した年のコインを収集するというのも面白いですね。

ニュルンベルクは特に都市景観コインが人気なので、
この記事をきっかけに、都市景観コインの魅力を少しでも伝えられたら幸いです。
それではまた。

プロテイン!

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